最終更新日:2026年6月3日
たくさんの料理の中から、好きなものを好きなだけ食べることができるビュッフェやバイキング。自由に食べることができるバイキングにも、守るべきルールがあります。ほかのお客様に迷惑をかけないように、最低限の知識やマナーを知っておきましょう。
近年ではフードロス(食品ロス)や衛生面への意識も高まり、ホテルやレストラン側のルールも細かく提示されるようになってきました。
ここでは、2026年現在、ホテルでバイキングやビュッフェを楽しむときに知っておきたい基本マナーをまとめて紹介します。
そもそもバイキングとビュッフェの違いとは?
日本では、バイキングとビュッフェはどちらも「食べ放題」という意味で使われています。しかし、「ビュッフェ」は元々フランス語で「立食形式でとる食事」のことを表し、必ずしも「ビュッフェ」は食べ放題ではない場合もあります。
「バイキング」は東京の帝国ホテルが発祥で、1957年に当時の社長である犬丸徹三氏が、旅先のデンマークでビュッフェ形式のスカンジナビア伝統料理「スモーガスボード」を見つけたことが、きっかけとされています。日本に導入する際、当時話題となっていた映画「バイキング」における、海賊の豪快な食事シーンにヒントを得たことから、日本では「バイキング」=「食べ放題」という意味で定着しました。
バイキング(ビュッフェ)での基本的なマナーとは?
好きなものを自由に取って食べるのが醍醐味であるバイキングですが、できるだけスマートに食事を楽しみたいものです。そのための基本的なマナーを、いくつか見ていきましょう。
ビュッフェ台は、コース料理と同じ順番で進むのが基本
コース料理では、前菜、スープ、メイン(魚料理や肉料理)、ご飯(パン・麺類)、デザートの順番で料理が提供されます。ビュッフェ台も、コース料理と同じ順番で料理が並べられていることが多いのはご存知でしたか?
コース料理の順番には、先に野菜を食べることで血糖値の急激な上昇を防ぐといった目的もあるので、「まずは前菜の台から」というように意識をして料理を取るのが体にやさしい食べ方でもあります。
ひと皿に盛り付けるのは2~3品を目安に
何種類もの料理を、お皿に山のように盛り付けている方がいますが、これは見た目的にもあまりスマートとは言えません。料理をたくさん取ると冷めてしまうので、ひと皿2~3品程度、できれば冷・温料理や、味の濃い・薄い料理に分けるようにして、食べ終わったら取りに行くようにしましょう。
自分が食べたいものを適量取る
親切心から、自分だけでなく同席した方の分まで取って来る方がいます。しかし、ビュッフェは自分が食べたいものを食べたいだけ取るのが基本です。相手の分まで持って行っても、好みではなかったり、量が多すぎたりすると無駄になることもあるため、自分の料理だけを適量取るようにしましょう。
どうしても小さなお子様やご高齢の方の分を取る必要がある場合は、本人に好みを確認し、少なめから盛るようにすると無駄が減らせます。
次に料理を取る方のことを考えて行動する
ビュッフェ台の料理は、多くの人が共有して使う「大皿」です。他の方も気持ちよく利用できるよう、次の点に注意しましょう。
・料理を取る際に、ソースや具材を周りにこぼさない
・トングやサーバースプーンの持ち手が料理に浸からないように置く
・自分の箸やフォークを、大皿の料理に直接触れない
・人が並んでいる場合は、横入りをせず、列の最後尾に並ぶ
特に2020年代以降は、衛生面への意識が高まっています。
レストランによっては、
・トングをこまめに交換している
・透明のカバーがかかっている
・料理を取る前に手指消毒をお願いしている
などの対策が取られていることも多いので、お店側の案内や表示に従って利用することも大切なマナーです。
バイキング(ビュッフェ)の食事中のマナーについて
自分が取った料理は基本的に残さない
ビュッフェでよく見られるのが「最初に取りすぎてしまい、食べきれずに残してしまう」ケースです。しかし、近年はフードロス削減の観点からも、大量に残すことは大きなマナー違反とされています。
普段の自分の食事量を目安に、
・まずは少なめによそう
・迷う料理はひと口だけ試してみる
・おいしかったものだけを、あとから少しずつおかわりする
といった工夫をすると、無理なく残さず食べ切ることができます。
それでも少し残してしまった場合は、スタッフが片付けやすいように、皿の隅にまとめて置きましょう。
皿が汚れたら、遠慮なく下げてもらう
汚れたお皿を何度も使うより、新しい料理はきれいなお皿に盛りつけた方が、おいしく感じられ、見た目もきれいです。お皿やナイフ、フォークを下げて欲しいときは、サービススタッフに頼めばすぐに下げてもらえます。汚れた食器はこまめに下げてもらい、新しい食器を受け取るか、返却台や下げ台がある場合はそこに置いてから、新しい食器を取りに行くようにしましょう。
バイキング(ビュッフェ)でのお持ち帰りについて
バイキングでは、食べきれなかった料理を持ち帰ることは、基本的にマナー違反です。お店で設定される料金は、お客様がその場で食べる料理の分を想定しており、お持ち帰りの分は入っていません。
持ち帰った料理を後で食べて、食中毒になっても補償できないといった理由で、お持ち帰りを断っているところもあります。ただし、ごく稀にお店によってはお持ち帰りが可能な場合もあるので、自己判断せず、必ずスタッフに確認することがマナーです。
現代ならではのマナー:衛生とフードロスへの配慮
ここ数年でビュッフェの楽しみ方も少し変わってきました。
2026年現在、とくに意識しておきたいのは「衛生面への配慮」と「フードロス削減への協力」の2点です。
まず衛生面では、ビュッフェ台の前に設置されたアルコールで手指を消毒することや、マスク着用を求める施設ではルールに従うことが大切です。咳やくしゃみが出る場合は、ビュッフェ台から少し離れてからマスクを外して飲食する、といった配慮も求められます。
またフードロス削減のためには、「食べ切れる分だけ取る」ことを徹底し、残すことを前提にした“映える盛り付け”は控えましょう。まずは少量ずつ試しながら、自分の好みに合わせておかわりするスタイルがおすすめです。お店側も「小皿に少量ずつ盛って提供する」「少人数用のポーションに分ける」などの工夫をしているので、ゲスト側も協力して、「おいしく楽しく、無駄なく」を心がけたいものです。
バイキングやビュッフェは、マナーさえ押さえておけば、年齢や好みを問わず誰もが楽しめるスタイルです。自分や一緒にいる人だけでなく、周りのお客様やスタッフへの思いやりと、フードロスや衛生面への配慮を意識していれば、必要以上に神経質になる必要はありません。
「少しずつ、いろいろな料理を味わう」というビュッフェならではの楽しみ方で、心ゆくまで食事の時間を満喫してください。